効率性と安全性を両立する逆浸透膜
浸透現象逆浸透現象 | ||
浸透膜とは?浸透現象を発生させることの出来る膜を、浸透膜と言います。人間の皮膚や卵の薄皮なども浸透膜です。この膜を人為的に工場生産したのは、40〜50年前にもなります。最初はセルロース系のものを使って作りましたが、これは耐久性に問題があり、あまり普及しませんでした。現在はナイロンのような合成樹脂系の素材を使って造られるので、耐菌や耐薬品性にも優れたものとなり、RO膜を使った海水淡水化装置は、急速に普及しています。 |
浸透現象とは?純水と海水の様に濃度の異なる溶液を浸透膜で仕切った時、純水は浸透膜を通って海水側に透過します。この現象を浸透現象と言います。
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逆浸透膜とは?浸透現象は純水が海水側に透過することですが、逆浸透とは海水側に圧力をかけて海水中の純水だけを純水側に透過させることをいいます。逆浸透膜(RO膜)とは、海水に圧力をかけて純水を得るように造られた耐圧力膜と言うことが出来ます。55〜68kg/cm²位に圧力を上げて運転しています。このときの透過力は、下記のようになります。 透過圧 = 運転圧力 - 浸透圧 |
スパイラル型逆浸透膜
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構造の説明
上記図解を見てください。RO膜は、布状の紙と同じ位の厚みのものです。そのシート状の膜を2つ折りにして、両端を集水管に接着します。RO膜の内側には、導水布(透過水スペーサー)をはさんで筒状にグルグル巻いた形状にします。RO膜を巻く時、RO膜面に海水やかん水が流れやすい様に原水スペーサーを挟んで巻きます。巻き終わると、形がくずれない様にFRPで外装を仕上げます。輪切りにすると、ちょうどバームクーヘンの様な形状になります。原水(海水やかん水)は、断面の方から原水スペーサーを通って、RO膜を通過していきます。出口にバルブをつけて圧力を上げていきますが、RO膜とRO膜が押し付けられる様に加圧されるために、破れない訳です。
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実際の利用法
RO膜は(100Ф×1,000mmL)(200Ф×1,000mmL)の大きさのものがあります。このRO膜を、加圧用の圧力容器に入れて直列につなぎます。最大は6本です。原水(海水やかん水)を原水入口より入れてRO膜面を通過する時、原水中の真水分だけを抜き取る様に透過させます。原水中の真水分を抜き取るために、残りの水は濃縮水となって排水される訳です。真水分の透過率は原水水質によります。(海水の時、25〜40% 標準33%、かん水の時、50〜90%)海水淡水化装置の場合、実設計では33%を標準にしますが、これは回収率を上げると排水の塩濃度が濃くなり、排水時、海の生態系が変わる恐れがあるために、回収率を低く設定しているためです。
淡水化の原理について